こんにちは。
今回は大きい乳房に対する乳房切除+乳輪移植についてです。
胸オペ・乳腺切除術について でも取り上げていますが、皮膚も大きく切除する乳房切除術の場合、下図のような傷の位置が教科書的です。

赤線:傷跡の位置
しかし、胸の形は人によって千差万別。
場合によっては傷の位置を変更した方が、胸の形・シルエットがきれいに収まることがあります。
今回はそういったケースについてです。
術前

術前正面

術前右側

術前左側
乳房のサイズも大きく、下垂もあります。
年齢が中年期ということもあり、皮膚切除を伴わない乳腺切除術では皮膚が余ってしまうことが予想されました。
そこで、皮膚も大きく切除する乳房切除+乳輪移植術を施行しました。
術後10日

術後10日
術後10日、抜糸の時の写真です。
まだ内出血(黄色い部分)と腫れが残っています。
移植した乳輪は、まだ黒っぽい感じがありますが、きちんと生きています。
術後1か月

術後1か月正面

術後1か月右側

術後1か月左側
腫れも大分落ち着いてきました。
今回は上の写真のように、傷跡を乳輪より上に来るようにし、乳輪をその下に移植しました。
男性の乳輪は意外と下の方にありますので、術前の状態によってはこのような傷跡の位置がバランスよくまとまることがあります。