ムダ毛を脱毛する男性も年々多くなってきましたが、やはり男性の脱毛で最も多いのは髭の脱毛です。
そこで今回は医療機関で行われている髭の脱毛についてメリット、デメリット、問題点について検証しました。
目次
髭を脱毛するメリット
そもそも髭を脱毛することによって何が得られるのでしょうか。
髭剃りの手間が無くなる
髭は体毛の中でも成長が早いので、伸ばさない場合は毎日剃る必要があります。
特に髭が濃い方の場合は1日2回も髭剃りを行わなければならず、それは非常にわずらわしいものです。
どの程度まで脱毛するかにもよりますが、脱毛によってある程度髭が無くなると
- ヒゲ剃りの時間が圧倒的に短くなる
- 今まで1日2回剃っていたのが1回でよくなる
といったメリットがあります。
更にしっかり脱毛してしまえばほとんど剃らなくてよくなります。
肌荒れが改善する
シェーバーの機能が進化してきているとはいえ、髭剃りは肌に大きな負担をかけます。
少し肌が敏感な方ですと、赤みなどの慢性的な肌荒れを引き起こしてしまいます。
髭を脱毛することによって、髭剃りの回数が減るまではいかなくとも、シェーバーが肌を往復する回数や力加減が弱くなるため、肌の負担は劇的に軽くなります。
そして慢性的な肌荒れからも徐々に開放されます。
好感度アップ
きっちり剃っていたとしても、髭が生えている場所は青くなります。(いわゆる青ヒゲ)
脱毛で髭自体が少なくなると青ヒゲも無くなるため、清潔感が増し写真写りも良くなります。
更に年齢も数年若くなった印象を得られますので、髭脱毛による好感度アップの効果は想像以上にあります。
髭脱毛のデメリット
髭脱毛にもデメリットはあります。
医療機関での脱毛は永久的な脱毛です。
当たり前ですが、一度永久脱毛してしまうともう髭を生やすことはできなくなります。
一生髭を生やすことがないかどうかをよく考えた上で脱毛するようにしてください。
エステ脱毛と医療脱毛の違いは?
脱毛施術を受けることができる施設はエステと医療機関があります。
※本来はエステで永久的な脱毛をしてはいけません。
詳しくは➡エステ脱毛と医療脱毛の決定的な違いも参照してください。
エステで行っている脱毛のほとんどが光脱毛(フラッシュ脱毛)です。
光脱毛で髭はほとんど抜けません。
光脱毛で髭が抜けにくい理由は、髭の毛根が非常に深い位置にあるからです。
光脱毛はその特性上、あまり深くまでエネルギーが届きませんので、髭のように毛根が深い毛の脱毛には向いていません。
一方、医療機関の脱毛のほとんどはレーザー脱毛です。
レーザーの種類による効果の違いは後述しますが、レーザーは光より深くまでエネルギーが届きます。
従って髭の脱毛は医療機関で行うレーザー脱毛の方が確実です。
下の図をご覧ください。
これはエステと医療機関で髭脱毛を行った方の満足度調査です。(当院が調査会社に依頼して行ったリサーチ結果です)


エステで脱毛した方が満足・とても満足と回答した割合は45%です。(とても満足は0%)
一方、医療機関で脱毛した方の満足・とても満足の割合は53%です。
更にエステで脱毛した方の不満・とても不満の割合は31%であり、医療機関の場合は20%でした。
医療機関の方が満足度も高く、不満を感じる割合も少ないのですが、医療脱毛といえども成績が良いとは言えないですね。
ちなみに男性の脱毛全般の満足度は下の図になります。


<エステ>満足+とても満足:54% 不満+とても不満:21%
<医療> 満足+とても満足:65% 不満+とても不満:11%
どちらも10%ほど髭脱毛より良い結果です。
なぜなら髭脱毛は満足度が低くなりがちな理由があるからです。
髭脱毛の問題点
髭の脱毛は一般的な体毛の脱毛と以下の点で違います。
- 髭脱毛は回数がかかる
- レーザーの種類によって結果が出ない
- 髭脱毛は痛い
- ダウンタイムがある
- 脱毛後のニキビ
髭脱毛は回数がかかる
脱毛は繰り返し行うことで次第に毛が生えてこなくなる治療です。
通常の体毛を医療用レーザーで脱毛すると、5~8回程でおおむね脱毛された状態になります。
しかし、髭脱毛はそういうわけにはいきません。
医療用レーザーでも6回で半分くらいになり、しっかり脱毛したい場合、12~15回程は必要になります。
つまり、髭は他の部位の2倍の治療回数が必要になります。
レーザーの種類によって結果が出ない
光脱毛が髭の脱毛に不向きなことは先ほどお伝えしましたが、医療用レーザーであれば大丈夫かといえばそういうわけではありません。
髭脱毛の結果を左右する要因と効果を得られるまででもお伝えしていますが、現在脱毛に使用されるレーザーはアレキサンドライトレーザー、ダイオードレーザー、ヤグレーザーの3種類があります。
中でもアレキサンドライトレーザーは3種類の中で最も浅いところまでしか届きませんので、毛質が柔らかく毛根が浅いタイプの髭でしたら効果が得られるのですが、硬くしっかりしたタイプの髭にはやや役不足で、満足いく結果が出ない場合が多いです。
一般的な男性の髭に対してはダイオードレーザーもしくはヤグレーザーが最適です。
施設によって所有しているレーザーの種類が違いますので、これが医療脱毛といえども満足度がもう一つである原因となっているのではないかと考えられます。
髭脱毛は痛い
脱毛の中でも髭の脱毛は痛みが強いです。
原因としては
- 口回りは感覚が鋭い
- ヒゲの密度は他の体毛に比べて濃い
- 皮膚の深くまでエネルギーが到達する
などがあります。
対策としては塗る麻酔、笑気麻酔などの使用で痛みを軽減する方法があります。
また、脱毛が進むにしたがって密度が減りますので、痛みも少なくなってきます。
脱毛に限らず全ての治療に当てはまるのですが、結果が良くても痛みが強い治療は満足度が低くなる傾向があります。
ダウンタイムがある
ダウンタイムとは治療後に生じた変化が日常生活に支障が無くなるまでの期間のことです。
通常、脱毛治療はほとんどダウンタイムが無いといっても良いくらいのものなのですが、髭脱毛は別です。
治療直後から数日間赤みが出ます。
また、むくみも数日間程出ることがあります。
これらの症状も脱毛が進むにしたがって軽くなるのですが、ダウンタイムを伴う治療を約2か月ごとに繰り返すわけですから脱毛治療の中では負担が大きいといえます。
脱毛後のニキビ
髭の脱毛後、1~数日以内にニキビを生じることがあります。
脱毛のためのレーザー照射は毛穴の炎症が生じます。
特に髭は細菌による炎症を伴いやすい場所ですので、脱毛後にニキビが多発するといったことが時々起ります。
予防措置として脱毛前に皮膚をよく消毒することで発生率は大幅に下がるのですが、これを行わないと施術後にニキビで悩まされることがあります。
まとめ
このように髭の脱毛は髭脱毛特有の経過がありますので、術者が十分配慮して施術を行わないと良い脱毛になりません。
いろいろ髭脱毛のマイナス面をお伝えすることになってしまいましたが、それを乗り越えてしまえばきっと脱毛して良かったと思われることでしょう。
私自身も6回ほど髭の脱毛を受けましたが、やはり口回りの清潔感がアップすると同時に髭剃りが非常に簡単になったので、やって良かったと感じています。(口回りだけに限れば10年前の方がオッサンです)
一度脱毛してしまえばそのメリットを何十年と享受できるわけですから、髭の医療脱毛に投資する価値は十分にあると思います。